誰だって、認められると嬉しい。それが「本当の自分を生きてる」自分ならなおさら。
つくったブックカバーをもって、得意げに妻に見せる。
「これ、いいね!色がきれいだね!」
小学校の頃から、”家の外では”私は感情的にフラットで落ち着いたほうだった。家では生来の頑固さや感情の噴火で困らせたこともあったようだが。
そんな私も、自分自身や創作したものが「いいね!」と言われると、胸が開いていくような嬉しい感覚に浸り、少し饒舌になる。
しかし、とふと思う。
これが、「本当の自分を生きていない」という感覚のときだったらどうだろう。
格別の思い入れなく入った第二希望の会社で転職しようかともう3年も思っているところに、自分の仕事を褒められたら?
友人から誘われたままに行っているボクシングジムで、しっくり来ていないながらも、一緒だと楽しね!と自分の存在を認められたら?
落とし所のない嬉しさは沸き起こってくるかもしれない。しかしきっと、同じようには思えないだろう。
ブックカバーは私が心から取り組みたい、私にとっては崇高とも言える意義を持つ創作でありライフワーク。直感の中にある輝く芯のようなものをグッと掴み取り、それを形にするように縫い合わせていく。
だからこそ、なのだ。自然と目尻が下がり、饒舌になるほど嬉しいのは。
昨日、同僚から、上司から、部下から、妻や夫から、友人から、認められたとき、褒められたとき。その瞬間、自分はどんな表情をしていただろうか?心踊る高揚感に包まれていただろうか?
その答えを、大切にしていこう。